人工知能とブラインドテイスティングによる日本酒の味覚判定サービス。
日本酒の多様化が進み、好みの日本酒をユーザが選びにくい現状に対して、ブラインドテイスティングとAIを掛け合わせた味覚レコメンドのサービスが開発された。サービスに関係するすべてのアートディレクション・デザインを担当した。
おすすめする味覚タイプは「スルスル」「ホワホワ」など日本語ならではのオノマトペで表現し、日本酒ビギナーに向けて難しい知識を省いて感覚的な表現を追求。ブラインドテイスティングのフローは、専用テイスティングキットと専用WebAppと専用デバイスにより、体験を易しく・クオリティを担保できるよう設計した。
結果、AIに判定された味覚判定に満足したユーザは体験数の90%を越え、サービスは数々のメディアに取り上げられ、東京をはじめとする飲食店への導入が進んでいる。
My Role: Art Director, Designer
手書き文字と目を閉じてお酒を味わう表情とが混ざり合うロゴは、「おいしい」「おもしろい」という発見を、直感的に楽しんでいる状態を表現している。
ロゴの安らいだ表情にあわせ、メインのタイポグラフィはゆったりとしたオリジナル文字を使用。
診断サイトと一緒に使う、10種類のブラインドテイスティングをする味覚判定キット。店舗やイベントでのオペレーションを想定し、繰り返し簡単に使える設計になっている。
診断サイトは、お酒を飲み比べながらスコアリングしていくためのサイト。「スコアリング」という単純作業を楽しくし、迷わず診断できる仕掛けを各所に盛り込んだ。5段階の表情のあるハートのスコアボタンを始め、細部まで行き届いたUIを実現。
会員制サービスサイトは、味覚診断後に自分にあったお酒のある店を探すことができたり、イベント情報を得ることができる。またオススメの日本酒情報や過去のテイスティング履歴なども見ることが可能。PWA対応を行ったため、webサイトでありながら、ホーム画面に追加しアプリのように使用することが可能になった。また、ワンソースでWEBサイトとアプリ両方の使い方をユーザーに提供することができた。
抽象的なイメージを用いたオノマトペによる味覚タイプの表現は、情報でなく直感で楽しむプロジェクトを表現し、同時にマイペースでオリジナリティあるブランド姿勢を示していく。ひとつひとつのあしらいに、手書きのアナログさや遊び心を利かせ、プロジェクトを楽しむようなフレンドリーな雰囲気を作り出した。